五行で考える乾燥対策!のどケアと美肌を守る秘訣

鍼灸師、香西美和です。

空気が乾燥している季節は、のどのイガイガや咳、肌荒れなどに悩まされる方も多いですよね。

「電車の中で咳が止まらなくなり周りの人を不快にさせた」

「カサカサ粉吹き肌、潤いが足りてないのがイヤ」

「唇のひび割れが気になる」

肌がカサカサしたり、のどがイガイガ、咳が出たりするのは、からだが乾燥に負けているサインかもしれません。

こんなときこそ、東洋医学の「五行」を活用すれば、自然の力を借りてからだを内側からケアし、これらの悩みを和らげることができます。

東洋医学では、からだの潤い不足にアプローチするために「肺」をケアすることが重要だとされています。

「肺」は呼吸を司るだけでなく、肌やのどの潤いとも深く関わっており、乾燥が続くとその働きが弱まってしまうことがあります。

でも大丈夫!ちょっとした生活習慣の工夫やセルフケアで、「肺」を元気にして潤いを取り戻すことができるのです。

今回のブログでは、内側から潤いを補う食事のヒントや、簡単にできるツボ押しの方法をご紹介します。

肌荒れやのどの違和感が気になる方も、乾燥対策を始めたい方も、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

自分に合ったケアを見つけて、乾燥の季節を心地よく乗り切りましょう!

五行とは?

五行(ごぎょう)とは、東洋医学や風水などで使われる考え方で、自然や私たちのからだの動き・性質を「木・火・土・金・水(もく・か・ど・ごん(こん)・すい)」という5つの要素に分けて考えるものです。
この5つの要素が、お互いに影響し合いながらバランスを取っているという考え方です。

自然にたとえてみましょう。


1. 木(もく)

木は「成長」や「始まり」を象徴します。
春のように新しい命が芽吹き、木々が伸びていくエネルギーを表します。

  • イメージ:種が芽を出してどんどん育つ木
  • 人のからだでいうと:肝臓や胆のう、ストレスや情熱に関係があります。

2. 火(か)

火は「エネルギー」や「熱」を象徴します。
夏のように活発で元気なエネルギーが広がるイメージです。

  • イメージ:燃え上がる炎、太陽の熱
  • 人のからだでいうと:心臓や小腸、喜びや興奮と関連します。

3. 土(ど)

土は「安定」や「育む力」を象徴します。
夏から秋にかけて、収穫の時期を迎え、大地が命を支える力を持つイメージです。

  • イメージ:栄養豊かな土、穏やかな大地
  • 人のからだでいうと:胃や脾臓(消化吸収を助ける)、思考や安心感と関係があります。

4. 金(ごん・こん)

金は「浄化」や「整える力」を象徴します。
秋のように空気が澄んでいて、からだや心を引き締めるエネルギーを表します。

  • イメージ:金属や鉱石の強さ、シャープな輝き
  • 人のからだでいうと:肺や大腸、呼吸や悲しみの感情に関係します。

5. 水(すい)

水は「蓄える」や「休む力」を象徴します。
冬のように静かに流れ、命を守り、次の春に向けてエネルギーを蓄えるイメージです。

  • イメージ:静かに流れる川、生命を支える水
  • 人のからだでいうと:腎臓や膀胱、恐れや意志の強さと関連します。


五行の関係性

五行は単独で存在するのではなく、すべてがつながり合っています。

  • 助け合う関係(相生関係):「木は火を生み、火は土を作り、土は金を生み、金は水を生み、水は木を育てる」といった具合。
  • 抑え合う関係(相克関係):「木は土を制し、土は水をせき止め、水は火を消し、火は金を溶かし、金は木を切る」ともいわれます。

これを、自然やからだのバランスに当てはめて考えるのが五行の基本です。

東洋医学・五行説でみる「肺・はい」とは?

東洋医学における「肺」は、私たちが普段考える西洋医学の「肺」とは少し違った、より広い役割を持つ存在として捉えられています。

東洋医学では、肺は呼吸器系の働きだけでなく、からだ全体の「気」や「潤い」を管理する重要な臓器とされています。

東洋医学の視点から見る肺の主な役割

1. エネルギーを全身に巡らせる

東洋医学では、肺は「気(エネルギー)」を体中に送り届ける重要な役割を担っています。
呼吸で取り込んだ新鮮な空気を体内に巡らせることで、私たちの元気や活力を支えているのです。


2.からだや肌の潤いを守る

肺には、からだの中の水分バランスを調整し、潤いを保つ働きがあります。
この潤いは「津液(しんえき)」と呼ばれ、のどや肌、粘膜をしっとりと保つのに欠かせません。
もし肺の働きが弱くなると、のどが乾いたり、肌荒れや乾燥した咳が出ることがあります。


3. 肌や毛穴との関係

肺は肌とも深いつながりがあります。肺が元気であれば、肌は潤いを保ち、バリア機能が強くなります。
これによって、ウイルスや乾燥からからだを守ることができるのです。
反対に、肺が弱ると肌がカサついたり、毛穴が目立つこともあります。


4. 感情とのつながり

肺は「悲しみ」という感情と関係が深いと考えられています。
悲しみやストレスが続くと、肺の働きが弱まりやすくなるのです。
だからこそ、心をリラックスさせたり、気持ちを前向きに保つことも、肺の健康を守る大切なケアといえます。


肺は私たちの呼吸だけでなく、からだや心の健康に深く関わる存在です。
乾燥が気になるときには、肺をいたわるケアを取り入れて、からだや肌の潤いと元気をしっかり保ちましょう!

では、どのようにして五行を活用すればいいのでしょうか?

次の方法を試してみてください。

1. 白い食材を積極的に取り入れる

五行では、「金」に対応する色は白です。
肺を潤し、乾燥を防ぐ白い食材を日常の食事に取り入れてみましょう。
例えば、以下のような食材がおすすめです。

  • :みずみずしく、のどを潤す効果があります。
  • 白きくらげ:スープに入れると、からだの内側からしっかり潤いを与えてくれます。老化防止作用も!
  • 大根:お味噌汁や煮物にして、からだを温めつつ乾燥を防ぎます。
  • 山芋:皮膚や粘膜をサポートする栄養が豊富です。
2. のどケアに効果的なツボ押し

乾燥した空気に負けないのどのために、簡単にできるツボ押しを取り入れましょう。

  • 天突(てんとつ):左右の鎖骨の真ん中のくぼみにあるツボ。軽く押すだけでのどの不快感が緩和されます。
  • 中府(ちゅうふ):鎖骨から指幅2本下(3センチくらい下)にある硬い筋肉のところ。喘息にも。
  • 尺沢(しゃくたく):肘の内側、親指側の端にあるツボで、水分調整に効果があります。

3. 美肌を守るための潤い習慣

肌の乾燥対策には「潤い」と「血流」のサポートが欠かせません。
五行の「金」と「水」の力を活用(相生関係)するために、以下を試してみましょう

  • 黒い食材を摂る:黒豆や黒ゴマ、黒きくらげなどは「水」のエネルギーを補い、からだ及び肌に潤いをもたらします。美肌におすすめ!
  • 保湿ケアを念入りに:お風呂上がりには保湿剤やオイルで肌を守りましょう。乾燥からお肌を守るためです。

電車の中で咳込んで止まらなかった私がしたこと

マスクをして電車に乗っていたのですが、乾燥していて咳が出始め、止まらなくなりました。
あいにく水も持っていなかった私がとっさに取った行動はツボ押しです!

孔最(こうさい)というツボはひじの曲がった際の親指側から前腕へ指4本分下の部分。
服の上からで良いので反対の親指で強く揉みほぐしてください。即効穴として有名です。

ツボを覚えていて助かったのですが、乾燥の季節は水や飴などバッグに入れておいたほうがよさそうです!

いかがでしたか?

五行は「自然のリズムと体のバランスを理解するための考え方」です。
難しく聞こえるかもしれませんが、季節や自分の体調に合わせて生活を整えるヒントとして使うと、とても役に立ちますよ!

季節の変わり目は、からだもお肌も環境に順応しようとがんばっています。
だからこそ、少しずつ自分をいたわる時間を作ってみてください。
食事やツボケアを楽しみながら、自分らしいペースで健康と美を育んでいきましょう。

もっと詳しく知りたい方、ご興味のある方は当サロンの美容鍼灸トリートメントをお試しください。
東洋医学に基づいた施術であなたをサポートいたします。

お問い合わせはこちらから。

投稿者プロフィール

香西美和
香西美和
香西美和(こにし みわ)

1970年1月生まれ、川崎市出身。はり師きゅう師となって15年目(2024年現在)。これまでに延べ6000人の美容と健康に携わる。バリ島でのトリートメント技術習得や、中国人医師のもとで学んだ東洋医学をもとに、独自の美容鍼灸メソッドを確立。2016年、脳血管の病気のために2年経営した店舗を閉店するも、「もう一花咲かせたい」と2024年に「salon fiora」として復活を遂げる。「美容鍼灸と花風水で、顔も運気も引き上げる」喜びを、自分と同年代の女性に広く実感してもらうことを願って活動中。

国家資格:はり師 きゅう師 2000年3月取得
その他:メノポーズカウンセラー、レイキティーチャー、バリニーズマッサージ、花風水、周易占い